弁理士試験について

試験概要

弁理士試験は、筆記試験(短答式・論文式)と口述試験から構成されます。

実際の試験日程は、5月の短答式筆記試験を皮切りに

短答式試験→論文式試験(必須科目)→論文式試験(選択科目)→口述試験

の4回に分かれた日程で行われ、10月の口述試験まで、足掛け5か月がかりの試験となり、合格発表は例年11月上旬となっています。

筆記試験の合格者のみ口述試験を受験することができ、それに合格すれば晴れて弁理士となる資格を得ることができます。(※実際に弁理士となるには、合格後に実務研修を受け、日本弁理士会に登録を行う必要があります。)

なお、筆記試験の合格率が7%前後なのに対し、面接方式で行う口述試験の合格率は70%~90%台で推移しており、筆記試験が弁理士試験の本丸と言えます。

また、筆記試験(短答式・論文式)にはさまざな免除制度があることも弁理士試験の特徴です。

例年、合格者の半数以上がこの免除制度を利用して合格しており、学習戦略を立てる上でキーとなるポイントのひとつです。

免除制度の例

【短答式筆記試験】

  • 短答式筆記試験合格者は合格発表の日から2年間、短答式筆記試験の全ての試験科目が免除

【論文式筆記試験(必須科目)】

  • 論文式筆記試験(必須科目)合格者は、論文式筆記試験の合格発表の日から2年間、論文式筆記試験(必須科目)が免除

【論文式筆記試験(選択科目)】

  • 論文式筆記試験(選択科目)合格者は、論文式筆記試験の合格発表の日から永続的に、論文式筆記試験(選択科目)が免除
  • 技術士、一級建築士、第一種電気主任技術者、第二種電気主任技術者、薬剤師、情報処理技術者、電気通信主任技術者、司法試験合格者、司法書士、行政書士などの公的資格所有者は免除

この他にも学位や職歴による免除制度があります。

詳細は後述します。

受験資格

受験資格はありません。

年齢・国籍・学歴等による制限もなく、誰でもチャレンジできる試験です。

受験手数料

12,000円

試験日程

  1. 短答式試験 例年5月中旬~下旬
  2. 論文式試験(必須科目) 例年6月下旬~7月上旬
  3. 論文式試験(選択科目) 例年7月下旬~8月上旬
  4. 口述試験 例年10月中旬~下旬

合格発表

例年11月上旬

受験地

  • 短答式試験(東京・大阪・仙台・名古屋・福岡)
  • 論文式試験(東京・大阪)
  • 口述試験(東京のみ)

試験内容

【短答式試験】

形式

5肢択一のマークシート方式

試験科目・問題数・試験時間

  • 特許法(17問)
  • 実用新案法(3問)
  • 意匠法(10問)
  • 商標法(10問)
  • 条約(10問)
  • 著作権法(5問)
  • 不正競争防止法(5問)

計60問・試験時間 3時間30分

合格基準

満点に対して65%の得点

ただし、論文式筆記試験及び口述試験を適正に行えるという観点で工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であれば合格とみなされる。

免除制度
①短答式筆記試験合格者は、短答式筆記試験の合格発表の日から2年間、短答式筆記試験の全ての試験科目が免除される
②工業所有権に関する科目の単位を取得し、大学院を修了した者は、大学院の課程を修了した日から2年間、工業所有権に関する法令及び工業所有権に関する条約の試験科目が免除される
③特許庁において審判又は審査の事務に5年以上従事した者は、工業所有権に関する法令、工業所有権に関する条約の試験科目が免除される

【論文式試験(必須科目)】

科目・試験時間

  • 特許法(試験時間 2時間)
  • 実用新案法(試験時間 2時間)
  • 意匠法(試験時間 1時間30分)
  • 商標法(試験時間 1時間30分)

合格基準

標準偏差による調整後の各科目の得点の平均(配点比率を勘案して計算)が、54点を基準として口述試験を適正に行う視点から工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。ただし、47点未満の得点の科目が一つもないこと。

免除制度

①論文式筆記試験(必須科目)合格者は、論文式筆記試験の合格発表の日から2年間、論文式筆記試験(必須科目)が免除される
②特許庁において審判又は審査の事務に5年以上従事した者は、試験を免除される

【論文式試験(選択科目)】

科目

技術又は法律に関する科目から、受験願書提出時に選択問題を1つ選択。
受験願書提出時に選択し、その後は変更不可。

科目選択問題
理工I(機械・応用力学)材料力学、流体力学、熱力学、土質工学
理工II(数学・物理)基礎物理学、電磁気学、回路理論
理工III(化学)物理化学、有機化学、無機化学
理工IV(生物)生物学一般、生物化学
理工V(情報)情報理論、計算機工学
法律(弁理士の業務に関する法律)民法(総則、物権、債権)

試験時間

1時間30分

合格基準

科目の得点(素点)が満点の60%以上であること。

免除制度

①論文式筆記試験(選択科目)合格者は、論文式筆記試験の合格発表の日から永続的に、論文式筆記試験(選択科目)が免除される
②選択科目に関する研究により学校教育法第104条に規定する修士又は博士の学位を有する者のうち、学位授与に係る論文の審査に合格した者は免除される
③選択科目に関する研究により学校教育法第104条第1項に規定する文部科学大臣が定める学位を有する者のうち、専門職大学院が修了要件として定める論文の審査に合格した者は免除される
④技術士、一級建築士、第一種電気主任技術者、第二種電気主任技術者、薬剤師、情報処理技術者、電気通信主任技術者、司法試験合格者、司法書士、行政書士などの公的資格所有者は免除される

【口述試験】

形式

面接方式(受験者が各科目の試験室を順次移動する方法により実施する。)

試験科目

工業所有権に関する法令

  • 特許・実用新案に関する法令
  • 意匠に関する法令
  • 商標に関する法令

試験時間

各科目とも10分程度

合格基準

採点基準をA、B、Cのゾーン方式とし、合格基準はC評価が2つ以上ないこと。

A:答えが良くできている場合
B:答えが普通にできている場合
C:答えが不十分である場合